摂食嚥下障害への取り組みを強化していく当院として、今よりさらに現場の質の向上を図るべく、前回の管理栄養士による摂食嚥下に関する勉強会の第2弾として言語聴覚士による「食事介助勉強会」を実施しました。
今回の勉強会の対象職種は「看護師・ナースエイド(看護助手)」です。
摂食嚥下障害の患者様に対して、摂食嚥下機能の検査や評価、訓練に係る職種は言語聴覚士がメインですが、現場の看護師さんやナースエイドさんの日々の食事介助や口腔ケアは、ADLの改善や在宅復帰には欠かせません。
また、高齢者の入院患者が多い当院で、入院中の誤嚥性肺炎を引き起こさない為にも、現場での嚥下に関する基礎知識から適切な食事介助の方法を共通認識としてもつことは非常に重要になります。
食事の姿勢や食具、トロミの付け方、食塊の注意点等、現場での実践を想定した勉強会でした。
余談ですが、先日3月15日に中央社会保険医療協議会・総会と社会保障審議会・介護給付費分科会の委員による意見交換会が開かれ、厚生労働省は、「高齢化が進展し急性期病棟に高齢患者が数多く入院する、という背景から、誤嚥性肺炎をはじめとした高齢の急性期患者では、疾患の状態にもよるが「介護・リハビリ体制の整った病棟」等(例えば地域包括ケア病棟や医療介護院など)への早期の転院、またはダイレクトな入院・入所を促す」といった方針を示しました。(以下、中央社会保険医療協議会(第1回令和6年度の同時報酬改定に向けた意見交換会資料の一部参照)
当院は、入院施設として「地域包括ケア病棟」も構え、3月から当院の歴史上初めて「歯科衛生士」を採用し、入院患者様に対してより質の高い口腔ケアを実践しています。
また、在宅医療として訪問診療はもちろん「言語聴覚士による訪問リハビリ」も前年からスタートさせました。
地域に根差した医療機関として、より一層その役割に意識しつつ、当院職員の知識の向上や職種間の連携体制を整えながら、引き続き摂食嚥下障害への積極的な取組みをしていこうと考えております。
次回の摂食嚥下に関してのブログは、当院初の「歯科衛生士」に関してお伝えしたいと思います。
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