当院では、「VE検査と治療(連携歯科)」「嚥下検査入院」「STによる訪問リハビリ」「訪問栄養指導」といったように、地域における「摂食嚥下機能」への取り組みを行ってきました。
その一環として、入院患者を対象として「質の高い口腔ケア」を提供し誤嚥性肺炎の予防や効果的な嚥下リハビリを実施するため、2023年3月に当院で初めて「歯科衛生士」を採用しました。
(入院患者様の口腔ケアをするKさん)
歯科衛生士のKさんは、多様な経歴をお持ちな方です。
歯科医院での歯科診療補助業務や訪問歯科での歯科保健指導等の業務、またメーカーでの営業経験や外部での講話等もされ、さらには保健センターにて乳幼児の歯科検診等も行ってきました。
訪問歯科勤務時に在宅や施設への歯科診療補助や指導の経験から、病院に入院してしまうと口腔内の汚染やケアが不十分の状態で家や施設に戻られるケースが多く、その現状に対して入院患者への口腔内の健康を維持できるように、という思いで当院に入職されています。
そんなKさんには、今回院内の看護師さんやナースエイドさん向けに「口腔ケア」の勉強会を開催していただきました。
口腔内のプロフェッショナル職として、口腔ケアの基本から誤嚥性肺炎や口腔内の細菌が全身に及ぼす影響、事例に沿って口腔ケアの手順や義歯のケアの方法などを講義していただきました。
参加者の皆さんには「口腔ケア」の重要性を理解いただけたかと思います。
口腔ケアは「現場における連携」は必須となります。
Kさんが行っている口腔ケアを、現場の看護師さんやエイドさんが再現できてはじめて継続的な口腔ケアの提供と誤嚥性肺炎の予防につながります。
そういった意味では、講義の後半には現場ならでは質問が聞かれたり、講義終了後には現場スタッフとKさんが積極的にコミュニケーションを図る場面も見られ、全体でも「口腔ケア」への意識が一段階高まったかと感じています。
また、今回の勉強会には連携歯科「飯泉歯科医院」のM先生にも参加いただき、質疑にも応えていただきました。つくば市の歯医者なら飯泉歯科医院|みどりの駅 (iizumi-shika.com)
「摂食嚥下」に対してまだまだ走り始めで発展途上の段階ですが、今後も引き続き院内の連携に限らず、地域での連携もより深めて参りたいと思います。
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